2007年11月20日火曜日

マザーハウス

先日、amazonでジョン・ウッド氏の「マイクロソフトでは出会えなかった天職 僕はこうして社会起業家になった」を購入しようとすると、amazonからリコメンドされた本があります。
それが、山口絵理子氏の「裸でも生きる―25歳女性起業家の号泣戦記」でした。amazonの思惑通り追加で購入してしまいました。



週末にジョン・ウッド氏の本と一緒に彼女の本やBlogなどを読み、その流れで入谷にあるマザーハウスの直営店にお邪魔してペンケースバックを購入しました。



彼女は現在「マザーハウス」という会社を経営しており、バングラデシュでジュート製のバックを製作し日本で販売を行っています。彼女がこの事業にいきついた詳しい経緯については、こちらを参照してください。

山口さんの本を読み、日本で私より若い女性がこのような事業を展開している事に衝撃を受けました。
彼女は25歳にも関わらず、既に社会貢献まで踏み込んで事業活動を行っています。それと比較して自分は30歳にもなって、口だけ社会貢献というだけで、全く社会貢献に踏み込めていません。
本当に社会貢献出来るのかなとか、実は自分でも気付いていないだけで最後まで口だけなんではないか、という不安も感じています。



私は以前、「経営理念」というBlogで書きましたが、ペイフォワードの映画のように社会貢献を永続的につなげる仕組みとして会社が使えるのではないかと思い、aegifを設立しました。



その時に、私が思いついた社会貢献の仕組は、
①社会貢献的なビジネスを行いつつ、②利益をきちんと出して継続させていく、という当たり前のことでした。
しかし、二つのことを同時に実現するのは難しく、どんな社会貢献的なビジネスが出来るのかも分かりませんでした。そのため、まずは利益をきちんと出して継続する会社にして、そこから社会貢献的なビジネスへと展開しようと考えていました。



比較対象とするのも失礼な話かもしれませんが、マザーハウスの取り組みは最初から二つの事を同時に実現しています。また、その事業の内容も非常にシンプルなものであるというのがスゴイと思います。



改めて思います。aegifはまだまだですね。
まだまだですが、諦めるわけにはいきません。近いうちに必ず何か納得できる事を行います。そのためにも、まずは最初の考えどおり、利益をきちんと出して継続させていくことを優先させなければなりません。実際に、障害にぶつかりながらもソロリソロリと進んでいます。



でも一方で、今、何か出来ることをやろうと考えています。
とりあえず社会貢献に対して頑張っている人を応援するところから始めようと思います。



2007年11月5日月曜日

ALWAYS 続・三丁目の夕日

ALWAYS 続・三丁目の夕日」が11月3日に公開されました。
私は、映画は家で見ることが多く、あまり映画館に行くことはないのですが、この映画は前作を見て気に入っていたので、早速昨日の夜、品川プリンスシネマに見に行きました。



まだ見ていない方もたくさんいらっしゃると思いますので、詳細については触れないようにしたいと思います。見終わった後の私の感想は、示唆に富んだ非常に良い映画だったと思います。
お時間がある方はぜひ見に行ってください。特別鑑賞割引券を印刷していくと、一人300円が割引されますので忘れずに。



この映画は、昔懐かしい昭和の風景などの映像が注目を浴びることも多いようですが、私がこの映画を見て一番感じたことは、そこではありません。
それは、最初から最後まで一貫したメッセージであるように感じました。そのメッセージは物語の序盤に吉岡秀隆演じる「茶川竜之介」の言葉として表現されています。



「世の中、お金よりももっと大切なものがあるんだ。」



一方で、売れない貧乏小説家である彼にはお金がなくて皆に苦労を掛けてしまっている、という現実もあります。世の中そんなに甘くない、まさにその通りです。お金とお金よりもっと大切なものの間で、彼は葛藤し苦しみます。



私は、現実社会のありとあらゆる場面で全く同じことがおきているなと思いました。会社としての事業活動も個人としての仕事やプライベートも、全てです。お金よりももっと大切なものがあることは分かっているけれど、反対に世の中そんなに甘くないという現実もあります。そんな中でついつい折れそうになったり、お金に流されそうになったり、してしまうんだと思います。



会社の利益のために、従業員の生活のために、理念やあるべき姿を諦めていることもあるでしょう。
生活のために諦めていることもあるでしょう。
お金に縛られずに自分の大切なものが得られればいいけれど、世の中そんなに甘くないと諦めていることもあるでしょう。



私もそういうものに流されそうになることもあります。



ただ、私はこの二つのものは実は一緒に手に入れることが出来るのではないかと思っています。短期的にはこの二つは片一方しか手に出来ないように見えますが、お金よりも大切なものを追求することで長期的には両方とも手にすることが出来るように感じています。



改めて自分にとってお金よりももっと大切なものは何で、それに対してどういう思いを持っているのかを確認する良い機会になりました。



映画、だから甘いことが許されるのかもしれません。でも、私は真剣に時間を掛けて追求すれば、どんなことでも叶うと思っています。私に出来ることは、真剣さを突き詰めることと長い時間それを追求することだけだと改めて思いました。