2008年2月15日金曜日

監査法人退職までの1年間

前回のフジイメセン「お世話になった先輩」で、監査法人を辞めようと思ったきっかけをお話しました。折角ですので、辞めようと思ってから辞めるまでの間の事についてお話したいと思います。


先輩の姿を見て、監査法人を退職しようと思ったのが2月、実際に退職したのは1年後の3月末です。


監査法人を辞めて新たな一歩を踏み出すに当り、
①仕事、②プライベートの両面から考えました。


①仕事について
転職か独立・起業か、という選択肢で迷いましたが、結果的に転職を選びました。
なぜ、転職を選んだかと言えば、この時点では起業は全く出来そうにも思えませんでしたし、会計事務所を自分でやりたいと思ったこともありませんでした。そのため、将来の起業に繋がる何かを掴むために転職をする事にしました。


では、どこへ転職するかですが、M&Aなどの投資を行っている小規模な会社へ行くことにしました。その理由は簡単です。
私はサラリーマンとして転職するに当り大切だと思っていることが3つありました。お金・時間・やりがいです。インターネット・書物の情報、友人知人の話、財務データの分析結果等から投資会社は、(お金)給与がたくさん貰える、(時間)営業でなければそんなに時間を拘束されることは少ない、(やりがい)会社の経営を直接的に学べる、という条件を満たしていました。
また、当時金融事業部にいたので金融の知識が若干あった、投資がなんとなくかっこよく見えた、といった副次的な理由もありました。
事実、今でも当時のこの判断は間違っていなかったと思っています。


転職先は具体的には決まっていませんでしたが、大体の方向性が決まったため、いつ辞めるのかを決める必要があります。
この時点で、私はまだ会計士補でしたので、最低でも公認会計士になってから(あるいはほぼなれる事が決まってから)辞めることにしました。
具体的なスケジュールは、公認会計士第三次試験論文式試験が11月なので、この試験が終わってから転職活動を始め、論文式試験の合格発表が翌年1月なので、論文式合格発表あたりで退職の意思を伝え、公認会計士の合格発表が3月なので、3月末で辞めることに決めました。


②プライベートについて
投資会社への転職と将来の起業を考えたときに、仕事面では監査法人と比べて圧倒的にリスクが高まると考えていました。
監査法人にいれば、将来の昇進や給与やどんな仕事をするのかについて、ほぼ予想することが可能ですが、小規模な会社への転職やましてや起業となれば本当に予想のつかないことだらけです。いい時は良いと思いますが、悪い時に耐えるためにはプライベートが安定していないといけません。私は精神的にそんなに強くはありません。


計画を立てたら後は実行するだけです。計画通りに監査法人退職までの1年間は進んでいき、1月に転職先を決めて、3月末に退職しました。



2008年2月1日金曜日

お世話になった先輩

先日公認会計士三田会に行ってきました。
これは毎年恒例で行われる、慶應出身の会計士による新人歓迎会です。



普段余りご縁がないのですが、あずさ監査法人時代に一番お世話になった先輩が今年の世話人をしていましたので、これは是非お会いせねばと思い、参加しました。



実は、この先輩は私があずさ監査法人を辞めようと思ったきっかけの一つとなった方です。



当時、いつか自分で起業すると思っていましたが、具体的な策があるわけでもなく悶々と仕事をしていました。
そんなある日、とあるクライアントでその先輩と仕事を一緒にする機会に恵まれました。先輩の仕事っぷりは口では色々言いながら、意気込みが私とは全く異なります。私は、それを目の当たりにして、どこまでいっても先輩と同じ様に監査法人の仕事に打ち込めるようにはならないな、と思ってしまいました。
しかも、私が仕事に打ち込めずにいることで、自分が辛いだけではなく、お世話になった先輩にもご迷惑をかけてしまいます。それもまた自分にとっては辛いことでした。自分の事であれば自分が我慢すればいいけれど、自分の事で人にまで迷惑をかけてしまうのは本意ではありません。
これはいかんと思い、自分のやるべき道を探し、一生懸命仕事を出来る環境を見つけなければならないと思いました。



今回、久しぶりに先輩にお会いして、まだまだ成果を出せてはいませんが、一生懸命仕事をしていると自信を持って言うことが出来ました。先輩も私の姿を見て、喜んで応援してくれました。
本当に嬉しかったです。
今後も精進を続け、先輩に誇りに思ってもらえるような人間になりたいと思います。



こういうことがモチベーションになって、益々私は頑張れます。
改めて、私という個人は、他の人との関係によって成り立っている、という事を実感し、私という個人と繋がってくれている他の人に感謝しなければと、思いました。