本の題名ですが、本文中に競合相手を調査するのにお店のゴミ箱を調べた、という内容が書かれていることからか、日本での題名は「成功はゴミ箱の中に」となっています。しかし、私はこの本を読み終えて、この本のメッセージには原題の「GRINDING IT OUT」が相応しいと思います。日本語で「やり遂げろ」としてしまうのも、言葉のある一面だけが分かりやすく表現されすぎることで他の部分がうまく表現出来なくなっているような気がします。
この本は全部で16章からなっており、レイ・クロックの人生の物語になっています。仕事を始めてからセールス兼ピアニストとして生計を立て始めた事、マクドナルドを創業して成功させた事、球団を買収する事、また私生活で二度の離婚と三度の結婚の事など、彼の人生の中の出来事を物語のように、読み物のように軽いタッチで書かれています。
私も最初はaegifに当てはめながら軽い気持ちで読んでいました。しかし、読み進めていくと彼らは物凄く大きな問題に何回も阻まれ、毎回当然の様に自分たちが正しいと思った方法で、しかも簡単に乗り越えていきます。その様子を見て、段々引き込まれていきました。もちろん、実際にはそんなに簡単に乗り越えて行った訳ではないというのは分かりますが、結果としてそれらを乗り越え続け、今のマクドナルドを創り上げたということは間違いありません。
そうこうしているうちに16章まできました。最後の章です。このあたりになると私は、レイ・クロックに感心仕切りです。この章では、彼の社会還元活動や彼の信念が書かれています。
私は、彼の一番の社会還元活動は、誰かにいくら寄付したということではなく、マクドナルドに関わった人の多くが成功し、マクドナルドというサービスを提供して多くの人を幸せにした、ということだと思います。これは正に我々が目標としている「事業を通じて社会に貢献する」ということの一つの実現例です。
また、彼の信念は、レイ・クロックがアメリカで50年前にマクドナルドを創業し成功するためだけに通用するものではなく、だれでも、どこでも、いつでも、なににでも通用する普遍性の高いものだと思います。
私も信念を持っていますが、継続と実績によって証明できていません。これから、もっともっと精進しなければなりません。
以下に私がもっとも感動した文章を紹介します。
「やり遂げろ―この世界で継続ほど価値のあるものはない。才能は違う―才能があっても失敗している人はたくさんいる。天才も違う―恵まれなかった天才はことわざになるほどこの世にいる。教育も違う―世界には教育を受けた落伍者があふれている。信念と継続だけが全能である」
「誰かに幸福を与えることは不可能だ。独立宣言にもあるように、唯一できることは、その人に幸福を追う自由を与えることだ。幸福とは約束できるものではない。それはどれだけ頑張れたか、その努力によって得られる、その人次第のものなのだ。」
私は、強い信念を持ち、継続し続けます。社会に貢献できるように頑張ります。