2007年7月26日木曜日

たった1ミリ

先週末に第136回全英オープンがありました。
最終日、私は眠い目をこすりながら最終ホールまで見ていました。プレーオフになった瞬間に、多分パドレイグが勝つだろうと思い、プレーオフは見ずに寝てしまいました。



最終ホールまで緊迫した試合で、最終的にプレーオフを制して優勝したのはやはりパドレイグ・ハリントンでした。初日から3日までずっと首位を守っていたセルヒオ・ガルシアは最終日にスコアを2つ落とし、残念ながら2位となってしまいました。



特に、最終ホールの戦いは壮絶でした。最終ホールに先に入ったのはパドレイグです。その時点ではパドレイグがガルシアより1打差で勝っており普通に考えれば攻めるゴルフをする必要はないような状況です。しかし、パドレイグは目一杯攻め、その事が裏目に出てしまいダブルボギーとしてしまいます。ティショットでバリー・バーンに入れてしまい、さらにリカバリを狙ったショットがまたバリー・バーンへ。リカバリショットはグリーンを狙わず刻んでいけばボギーで済んだはずです。



そのため、ガルシアが最終ホールに来たときはガルシアが1打差で勝っていました。つまり最終ホールをパーで回れば勝てる状態です。彼はティショットはラフへ、2打目もバンカーに入れてしまいますが、なんとかグリーンに乗せ、3メートルのパーパットです。
1ミリです。たった1ミリ。
彼のパーパットはカップの淵に蹴られてしまいます。
パットが終わった後、ガルシアは魂が抜けたようにパターに頭を持たれかけて暫く動けないような状態でした。



ここで私はかなり高い確率でパドレイグが勝つだろうと思い、テレビを消しました。



私はパドレイグには心から拍手をしたいと思います。私も同じ状況になったらリカバリショットでグリーンを狙う挑戦をすると思います。なぜなら、もし万が
一、安全策を取って負けてしまったらその後ずっと後悔し続ける気がするからです。しかも全英オープンという大舞台で、もしかしたら一生に1回しかないチャ
ンスかもしれません。それだったら、最後まで自分の思うままに挑戦したいと思います。まさに「人事を尽くして天命を待つ」です。結果、勝てれば嬉しいですし、負けたとしても悔しいと思い反省はしますが後悔はしないと思います。


実は私は、ゴルフは打ちっぱなしにたまに行くぐらいでそんなに詳しいわけでも熱中しているわけでもありません。今回、全英オープンが私の心に残ったのは、彼が勝ったという事だけではなく、勝利へのプロセス、そしてたった1ミリという運命のあやに対してです。





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