2007年7月19日木曜日

喜んでもらいたい!

前回のBlog「商品力」の中で、商品力を持ったうどんを提供できるのは、お客様へおいしいものを食べてもらい、喜んでもらいたいという強い気持ちからでしょう、という事を記載させていただきました。



お客様へ喜んでもらいたいというのは、一般的に言われることで一瞬本当にそう思っているのかと疑ってしまうかもしれません。しかし、私は自分の経験から素直にその気持ちを感じることができます。



要は、自分へ何かしてくれた人に対して感謝する、感謝したことをお返ししたいと思う、そうすることで自分へ何かいいことがある、ということです。



うどんに関して言えば、
自分達が売りたいと思っている商品を、多くの選択肢の中から選び時間とお金をかけてわざわざ買いに来てくれるお客様へ感謝する、
お客様へ感謝したことをお返しするために喜んでもらいたいと思う、
その結果お客様に喜んでもらえれば、また自分達の商品を購入してくれる、ということです。



この順番が逆になると全ての事はうまくいかなくなってしまうのだと思います。


その中で、感謝したことをお返ししたいと思う、ということがお客様へ喜んでもらいたいという気持ちなのだと思います。




実は私が、こういう風に思うようになったのは公認会計士の資格を取った頃でした。
私は、両親が専門学校の学費を出してくれたことに対して感謝をしました。
そしてその両親の期待に応えるために、1年半にわたり何度も挫けそうになりながらも最後までやり遂げることができました。
その結果、運よく試験に合格することが出来ました。
自分のために試験に受かりたい、という気持ちだけでは最後まで勉強が続かず途中で挫折していたと思います。



当時、今とは違い就職氷河期の真っ只中で、何社か外資系の金融機関およびコンサルティングファームの面接に行きましたが、厳しいことを言われたり、そもそも相手にされなかったりして、かなり落ち込んでいました。その中でなんとか、PWCコンサルティング㈱(現IBMビジネスコンサルティングサービス㈱)に内定を頂き、翌年の11月に入社する事がきまりました。



しかし、私は就職活動を経てこのまま社会人になることへの強い危機感を持ち、なんとかせねばと焦っていました。そんな中で、目に付いたのが公認会計士の資格です。何名かの友人が既に在学中に取得しており、チヤホヤされていたので、この資格を取って自分に+αをつけたいと思いました。
その時の私と言えば、大学3年間の成績はボロボロで、4年生になっても38単位(過去に私が最も多く単位を取得したときでも36単位でした)も取り残して、資格取得(合格率は8%弱です)というより留年の危機でしたので今思えば無謀な計画です。



しかも、専門学校の学費は1年で100万円程度かかります。当然そのような私ですから、計画的に貯金などしているわけはありません。
思いつく解決方法は両親しかありませんでしたので両親にお願いしました。
私の両親は快諾してくれ、ポンと学費を出してくれました。ゴチャゴチャ言わずに出してくれたことに今でも感謝しています。



その後本格的に勉強を始めましたが、とにかく勉強が辛いの一言です。勉強したてですから成績は上がらない、上級生(過年度受験生)の話についていけず不安になる、朝早いときは7時から授業が始まる、合格が見えない、大学の単位を取らないと留年する、などの理由から、また、就職先が決まっている安心感もあり、本当に毎日挫折しそうになっていました。
今でも覚えていますが、勉強を始めて半年ぐらい経ったときに上級生と合流するのですが、その時の簿記の答錬は200点満点で49点でした。また、第1回論文式全国模試は約3000人中1426位というとても合格できるような成績ではありませんでした。第2回も500位ぐらいだったと思います。全部で6回ある短答式の模試でも50点満点中22点~25点(合格ラインは30点強です)しか取れませんでした。



その時に挫折しないで続けられたのは、やはり両親の期待を裏切りたくない、喜んでもらいたい、という強い気持ちからでした。
その結果、最後まで必死になって勉強を続けることができ、運よく合格することが出来ました。
3日間の試験が終わった時に合格したかもしれないと思えるぐらい満足いく点数が取れました。
また、大学も無事卒業することができ、合格発表日の翌月に無事PWCコンサルティング㈱に入社することが出来ました。



この結果と過程は私の生き方に大きな影響を与えています。「人事を尽くして天命を待つ」「事業を通じて社会に貢献する」「信念と継続」といったことを考えたり、素直に受け入れられたりするのもこの体験があるからだと思います。
今でも初心を忘れないように、時々この事を思い出すようにしています。



0 件のコメント:

コメントを投稿