2008年8月28日木曜日

マンションブーム

aegif社内で今局所的なマンション購入(したい)ブームが巻き起こっています。そもそもメンバーの多くが30歳前後というマンションを購入したくなる年頃ですので、当然といえば当然の流れです。

ただ、世の中では不動産会社の大型倒産が相次ぎ、不動産市場は冷え切っているようです。逆にそういう状態だからこそ、直近の価格感と比べて割安感みたいな物が出てきて購入意欲をかき立てているのかもしれません。

私は社内のブームには完全に乗り遅れていますが、今買い時かどうかという事を考えると、今後不動産価格はまだまだ劇的に下がっていくと考えられますので今はマンションは購入のタイミングでは無いと思っています。

というのも、倒産している不動産会社というのは不動産の転売によって利益を得ている会社です。そのような会社は、値上がりを期待または不動産にちょっと付加価値を付けて売却するために、不動産を取得して、それを他の会社や個人に高値で売る事で利益を得るわけです。しかもそれを自己資本ではなく借入を使ってレバレッジをかけてやっています。ちなみに、マンションデベロッパー等も付加価値の内容が違うだけで基本的には同じ部類でしょう。

不動産が順調に回転している時は資金も回収できますので良いのですが、一旦回転しなくなるとあっという間に資金が回らなくなってしまいます。最近倒産した上場不動産会社の財務データ等を見ましたが、基本的には黒字ですし、決算発表時にはそれなりにキャッシュもあるように見えて、むしろ優良企業に見えます。ですので、粉飾決算等を行っていないのを前提とすると資金がなくなるスピードの凄さという物が良く分かります。借入を利用してハイレバレッジをかけているからだと思いますが、驚くべきスピードで倒産しています。

例えば、借入を利用して自己資金の5倍のレバレッジをかけて不動産を取得すると、不動産価格が20%下がると自己資金は吹っ飛ぶわけです。最近の不動産の下落は20%では済まないものも多いと思いますので、それは耐えられない会社も出てくるだろうなというのは容易に想像出来ます。

そして、倒産まで行く行かないに関わらずそういう状態になると、とにかく資金が必要なのでもう安くても損してもいいから、今持っている在庫(不動産)を早く売却して現金化しようとします。そうすると市場に大量に不動産が流入して不動産価格は下がっていきます。株やFXと違って不動産というのは物が動くのに時間が掛かりますので、株であれば1ヶ月とかで下がる物が不動産だと1年とか2年とか掛かります。ですので、まだまだ処分したいけれど処分出来ていない不動産が大量に隠れていて、今後も、もの凄い勢いで不動産価格は下がっていくのではないかと思います。

1 件のコメント:

  1. なるほど~。
    確かに説得力がありますね。
    僕ももう少し待ってみようと思います。

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